ポルトガル発祥の地 ギマランイス- COLUMN -

皆さんギマランイス(ギマランイシュ)という地名を聞いたことはありますか?
あまり日本人にはなじみのない名前かもしれませんが、
実はポルトガル発祥の地として知られる歴史ある町なのです。

クチポールのあるタイパスもこのギマランイスの近郊に位置しています。
のどかで歴史の趣ある、とても魅力的な街をご紹介します。

12世紀、ポルトガル初代国王であるアフォンソ・エンリケス(アフォンソ1世)がギマランイス城で生まれました。

アフォンソ・エンリケスは宗主国カスティーリャ=レオンの国王アルフォンソ7世に叛旗を翻してこれを打ち負かし、ポルトゥカーレ公爵として独立。その後もイスラム勢力に大勝すると、1139年、機に乗じてポルトガル王アフォンソ1世を称しました。1143年にはローマ教皇の仲介によってアルフォンソ7世もアフォンソ・エンリケスのポルトガル王位を承認し、これをもってポルトガルはカスティーリャ=レオン王国から正式に分離独立を果たして対等の国家となったのです。アフォンソ・エンリケスは1139年にブルゴーニュ王朝(ボルゴーニャ王朝、ポルトガル王国第一王朝)の初代国王に即位したことになる。1147年には、アフォンソ1世はリスボンを陥落させて王国を拡大させていきました。

ギマランイスの中心街から約15分ほどで歩いてこれるギマランイス城。

7つの塔を持つこの石の城砦は丘の上に雄大にそびえたっています。以前は中に入り展望台に上ることが出来たようですが、

私たちが訪れたときには上ることが出来ませんでした…。

ポルトガル初代国王アフォンソ・エンリケス1世の像

オリベイラ広場の伝説のオリーブの木

歴史地区のオリベイラ広場はカフェや土産物店が多くあり、コーヒーブレイクやショッピングが楽しめます。この広場にはノッサ・セニョーラ・ダ・オリベイラ教会があり、この教会にまつわる伝説が残っています。

教会の目の前に建つアーチは、ポルトガルがムーア軍との戦いに勝利したことを記念して14世紀にこの地に建てられました。いよいよアーチの完成を迎えるというまさにその時、隣にあったオリーブが芽吹いたといわれるのです。このことから、オリーブの木はギマランイスでは特別な存在に。町中に多く見られるオリーブの木ですが、教会前のオリーブの木は今でも大きく茂り、歴史地区のシンボルです。

世界遺産として登録されているギマランイスの街は観光地となっていますが、とても穏やかな時間の流れる魅力的な街です。

中世の街並みの残る、ポルトガルの歴史が感じられる街は散歩しているだけでも楽しいですよ♪

半日ほどあれば歩いて周れるので、ぜひポルトガルへ旅行した際には訪れてみてはいかがでしょうか?